Linuxのユーザの雇用主、契約先などの団体組織や、ユーザ自身のニーズを満たすため、LPI(Linuxプロフェッショナル協会)は、Linux操作能力レベルを認定するために、グローバルスタンダードで、高い評価が得られる認定制度が必要だと考えている。そのための認定プログラムが、「LPIC」である。
この「LPIC」の大きな特徴は、Linuxコミュニティをもとに、数百人にも及ぶ関連領域の専門家にアンケート調査を実施し、業務に必要なタスクとスキルを確定したという、ベンダー依存型ではないテスト形態である。また、ウェブサイト上に公開されている「TIPSを使って試験問題をつくろう」から、だれでもLinux認定テストの問題作成に応募が可能となっている。つまりLPIは、技術者認定の基準の作成だけを行う非営利団体であり、Linuxディストリビューターや訓練機関に対し中立である。「LPIC」は、「認定は商品を売るためのマーケティングの道具ではない」というLPIの理念に基づいてつくられ、Linuxでは世界最大の真のグローバルスタンダードな認定試験といえる。
認定を取得するメリットは、Linuxに関する高いスキルをつけることができ、自分の能力を簡単に契約先に示すことができるようになる。また、企業にとってのLPICの意義は、企業が就業希望者や社員の技術を一定の基準に則って測ることができ、就業希望者や社員に対して、適切な技術レベル・内容に応じた配置をすることができるようになることが挙げられる。
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