資格の王様

41ビジネス・キャリア検定試験®

1.ビジネス・キャリア検定試験とは

ビジネス・キャリア検定は、中央職業能力開発協会(JAVADA)が実施する、業務遂行に必要な実務能力および専門知識を評価する公的資格試験です。厚生労働省が定める「職業能力評価基準(ナショナル・スタンダード)」に準拠して体系が整備されており、ロジスティクスや生産管理、営業、経理、人事、マーケティング、法務、経営情報システムなど、事務・管理分野の専門領域を幅広くカバーしています。

本検定は、「専門知識そのものを知っているか」だけでなく、「実務に応用できる能力があるか」に注目して設計されており、実務パーソンとしての総合力を客観的に示す資格です。

2.受験資格

受験資格に制限はなく、年齢・学歴・職歴を問わず、どなたでも受験することが可能です。業務経験の有無に関わらずチャレンジでき、学生や社会人、内定者など幅広い層が対象となります。

3.試験日程(例年のスケジュール)

ビジネス・キャリア検定は、原則として年2回(前期・後期) 実施されます。

前期試験:受験申請受付例として4月下旬~7月中旬、試験実施は10月上旬、合格発表は11月上旬頃

後期試験:申込は10月上旬~12月上旬、試験実施は翌年2月中旬、合格発表は3月中旬頃

※年度によって若干の変動がありますので、最新情報は公式サイトをご確認ください。

4.試験地

試験は全国47都道府県に設置された試験会場 にて実施されます。受験者は都道府県を選択可能ですが、同県内の複数会場から選ぶことはできず、最終的な会場は受験票で通知されます。

※会場は受験時期や事情により変更・追加される場合があり、変更がある場合は公式サイトで案内されます。

5.受験料(税込)

1級 12,100円

2級 8,800円

3級 7,920円

BASIC級 4,950円

6.試験内容(詳細)

等級区分と目指すレベル

BASIC級:学生・就職希望者・内定者・入社間もない方を対象とし、仕事を行う上での基本的知識と、職場における円滑なコミュニケーション能力が求められるレベル

3級:係長・リーダークラス相当が想定。担当者として上司の指示・助言を踏まえ、自ら問題意識を持って定型業務を確実に遂行できるレベル(実務経験3年程度が目安)

2級:中堅・マネージャークラス相当。チームの中心メンバーとして自主的な判断・改善・提案を行いながら遂行できる実務能力が求められる(実務経験5年程度)

1級:高度職務遂行や戦略立案が可能なレベルで、企業全体の課題形成や資源統合・調整ができる力が期待されます(実務経験10年以上)。

出題形式・合格基準・試験時間

等級形式出題数試験時間合格基準
1級論述式全2問150分全体60%以上かつ各問題30%
2級5肢択一40問110分正答数約60%以上
3級4肢択一40問110分正答数約60%以上
BASIC級真偽式 (T/F)70問60分正答数約70%以上

Bまた、出題範囲は「ビジネス・キャリア検定試験 試験基準」に基づき設定されており、分野ごとのテキストや講座が用意されています。

試験分野・選択制について

ビジネス・キャリア検定では、8つの分野にわたる「業務領域(職務)」から、試験区分を選択して受験できます:

人事・人材開発・労務管理

経理・財務管理

営業・マーケティング

生産管理

企業法務・総務

ロジスティクス

経営情報システム

経営戦略

※1回の試験で複数分野の併願受験が可能ですが、午前・午後の時間帯で重複しない場合に限ります。

例では「午前:人事・労務、午後:経理・営業」といった組み合わせが可能です。

7.合格後の流れ

合格発表は、2級・3級・BASIC級が試験後およそ1か月後に、1級は後期前提で別途設定されています。

合格者には「合格通知」がマイページ上で掲載され、優秀者(例:偏差値70以上)には「表彰状PDF」も個別に配布されます。

合格証書の発行・再発行は有償(1試験区分あたり税込3,300円)で対応可能です。

8.資格取得のメリット

実務能力の証明:専門知識を「使える力」にまで高めた実務能力が可視化でき、評価されやすい資格です。

業務理解と共通言語:「ロジスティクス」「経理」「人事」など共通業務の理解が深まり、社内でのコミュニケーションが円滑になります。

教育・研修ツールとして活用可能:企業内研修や学校教育においても教材や講座が整備されており、教育素材としての信頼性も高いです。

評価向上・キャリア形成支援:合格証明や表彰制度により、自己啓発や社内評価の向上につながります。

9.まとめ

ビジネス・キャリア検定は、業務遂行に必要な実務知識と応用力を測る信頼性の高い公的資格です。受験資格は制限なく、幅広い層が挑戦可能で、BASIC級〜1級まで職能レベルに合わせて選べる点が大きな魅力です。

試験内容は、分野ごとの専門知識だけでなく、実務に直結した問題構成になっており、応用力や現場対応力も鍛えられます。合格後は、表彰や証明書を通じて評価アップに活かせるほか、研修教材としても利用可能で、生涯学習やキャリア形成にも役立ちます。

社会の変化に対応し、スキルとして「使える業務知識」を武器にしたい方にとって、この検定は強力なステップとなることでしょう。

10.ホームページ

中央職業能力開発協会

https://www.javada.or.jp/jigyou/gino/business/