47実用英語技能検定(英検)
1.実用英語技能検定(英検)とは
実用英語技能検定、通称「英検」は、「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能を総合的に測定する日本国内で最も知名度の高い英語検定の一つです。文部科学省の後援を受けており、小学生から社会人まで幅広い層に対応した検定制度として、入試や就職、留学の際にも広く活用されています
英検は、1級・準1級・2級・準2級プラス・準2級・3級・4級・5級の計8つの級に分かれており、受験者の英語力に応じて段階的なステップアップが可能です。3級以上は一次試験と二次試験に分かれ、一次試験はリーディング・リスニング・ライティングの3技能の試験を行い、二次試験はスピーキングの1技能の試験を行います。二次試験は、一次試験合格者のみが対象です。
2.受験資格
受験にあたって年齢や学歴、職歴等の制限はなく、誰でも受験可能です。子どもから大人まで、学習進度に応じて自由に級を選んで受験できる点が、英検の大きな特徴の一つです。
3.試験日程(例年のスケジュール)
英検の従来型(紙・マークシート方式)は、年3回の実施が基本となっており、例年以下の時期に分かれて実施されています
第1回検定:5月下旬〜7月中旬
第2回検定:9月下旬〜11月下旬
第3回検定:翌年1月中旬〜3月上旬
一次試験と二次試験には一定の間隔が設けられており、3級以上の合格者は、一次試験合格後に二次試験(スピーキング)が実施されます。
4.試験地
英検の試験会場は、日本全国に広く設けられており、本会場(公共試験会場)と準会場(学校など団体受験場所)があります。個人での申込者は本会場で、団体の受験者は準会場での受験となります。
5.受験料(税込)
本会場の場合、一次試験二次試験とも
1級:12,500円
準1級:10,500円
2級:9,100円
準2級プラス:8,700円
準2級:8,500円
3級:6,900円
4級:4,700円
5級:4,100円
6.試験内容(詳細)
試験方式と級別構成
英検では級により構成が分かれています。以下、主な概要です。
1級・準1級・2級
一次試験:筆記(リーディング・ライティング含む)+リスニング
1級や準1級ではエッセイやメール返信という高度な記述が求められる場合があります
二次試験:面接形式のスピーキングテスト(1次合格者のみ)
3級
一次試験:リーディング・リスニング・ライティング(英作文含む)
二次試験:面接形式のスピーキングテスト(1次合格者のみ)
4級・5級
一次試験:筆記(リーディング・文法)+リスニング。一次試験の合否で判定されます。
スピーキングテストは別途、録音形式で実施され、一次試験の合否にかかわらず希望者が受験できる方式が導入されています
採点・スコア表示
各級の合否は、英検CSEスコアという点数尺度に基づいて評価され、技能別スコアも提示されるため、自分の得意・不得意領域を把握しやすい仕組みです。
7.合格後の流れ
合格証書・スコアの通知:一次試験および二次試験(該当者)合格後、合格証書やスコア結果が送付されます。
8.資格取得のメリット
英検取得には、多くのメリットがあります:
学校入試や単位認定での優遇措置:多くの中学・高校・大学で優遇措置があり、合格級に応じた特典があります
留学や入試で英語力の証明:英検スコアが、海外大学や留学時の語学力証明として認定される事例があります。
通訳案内士試験での免除措置:英検1級合格者は、通訳案内士試験の筆記(英語)科目が免除される場合があります。
技能対応:リーディング、リスニングだけでなく、ライティングやスピーキングも測ることにより、実践的な英語運用能力を示す評価として信頼性が高いです。
9.まとめ
実用英語技能検定(英検)は、4技能をバランスよく測る多層的な英語検定であり、年3回の定期的な試験実施により、幅広い受験機会が設けられています。受験資格に制限がなく、誰でも気軽にチャレンジできる点も大きな魅力です。
構成としては、1級〜3級が一次・二次試験(スピ-キング)による多段階評価、4級・5級では一次試験のみでの合否判定となります。結果はCSEスコアとして詳細かつ具体的に提示され、自身の英語力を客観的に把握することができます。
取得した級は、入試・留学・就職・通訳案内士試験での免除措置など、さまざまな場面で活用可能。特に1級〜2級など上位級は、高度な英語力の証明として社会的評価も高く、英語学習のモチベーションとしても非常に有効です。
このように、英検は学習の段階に応じた明確なステップと、実践的な英語力を教育現場やビジネスシーンで活用したい方にとって、非常に役立つ検定制度です。
10.ホームページ
公益財団法人日本英語検定協会

