薬剤師国家試験
1.薬剤師国家試験とは(試験概要)
薬剤師国家試験は、薬剤師法に基づき厚生労働省が実施する国家試験であり、日本で薬剤師として業務を行うために必要な資格を取得するための試験です。
薬学に関する知識及び技能を評価し、医薬品の調剤、供給、情報提供等を通じて国民の健康保持増進に寄与する人材の確保を目的としています。
試験の実施事務は、公益財団法人薬剤師試験センターが厚生労働大臣の指定を受けて行っています。
2.受験資格
受験資格は、薬剤師法に基づき、以下のいずれかに該当する者です。
3.試験日程(例年のスケジュール)
試験日:2月下旬の2日間で実施されます。
合格発表:3月下旬
4.試験地
全国9都道府県(北海道・宮城・東京・石川・愛知・大阪・広島・徳島・福岡)で実施されます。
5.受験手数料
受験手数料は6,800円です。
6.試験内容(詳細)
出題形式と構成
総出題数は345問(必須問題90問・一般問題255問)で、すべてマークシート方式により行われます。
出題範囲は、厚生労働省が定める「出題基準(令和6年改訂版)」に基づき、以下の領域に分かれています。
物理・化学・生物
衛生
薬理
薬剤
病態・薬物治療
法規・制度・倫理
実務(調剤・服薬指導等)
合格基準
総得点が、試験全体の難易度を考慮した上で厚生労働省が定める合格点以上であること。
必須問題の得点が、配点の70%以上であること。
各科目(科目群)において、一定の得点を有すること。
禁忌肢問題の選択数が2問以下であること。
※禁忌肢問題とは、医療安全や倫理の観点から絶対に選んではならない誤答選択肢のことです。
7.合格後の流れと登録
合格者は、薬剤師法に基づき厚生労働大臣に申請し、薬剤師名簿に登録されることにより薬剤師免許が付与されます。
登録手続きは、各地方厚生(支)局を通じて行います。
8.資格の位置づけと活躍領域
薬剤師免許を取得すると、医療機関・薬局・製薬企業・行政・教育・研究など、多様な分野で医薬品の適正使用や安全管理に従事できます。
薬剤師は医療チームの一員として、調剤・服薬指導・医薬品情報提供などを通じて国民の健康を支える重要な専門職です。
9.まとめ
薬剤師国家試験は、薬剤師法に基づき厚生労働省が実施する国家試験で、日本で薬剤師として業務を行うために必要な資格を得るためのものです。薬学の知識・技能を評価し、国民の健康増進に寄与する人材を確保することを目的としています。受験資格は、大学で薬学6年制課程を修了または修了見込みの者、または同等の学力を有すると認められた者です。
試験は例年2月下旬の2日間に全国9都道府県で行われ、合格発表は3月下旬、受験手数料は6,800円です。出題は全345問(必須90問、一般255問)でマークシート方式、物理・化学・生物、衛生、薬理、薬剤、病態・薬物治療、法規・制度・倫理、実務の7領域から出題されます。合格には総得点・必須問題・科目別の基準を満たし、禁忌肢選択が2問以下である必要があります。
合格者は厚生労働大臣への申請により薬剤師名簿に登録され免許を取得し、医療機関・薬局・製薬企業・行政・教育・研究など多様な分野で活躍できます。











